好きなことだから, 今日は三島由紀夫の「金閣寺」について話たいんです.
その話の金閣は、常に完璧な美としての金閣であり、養賢は金閣寺を夢想しながら地上最高の美として思い描いていた. やがて養賢は僧侶で病弱であった父の勧めで、父の修業時代の知人が住職を務めていた金閣寺に入り、修行の生活に入る. 同時に仏教系の大学を始めるのが、そこで足に内反足の障害をもち松葉杖をつきながら移動し、いつも教室の片隅でひっそりとたたずんでいる級友柏木と、美しい心を持っていると信じた鶴川に出会う. 一見した柏木の障害に自分の吃音を重ね合わせ、僅かな友人を求めるべく話しかけた養賢だったが、彼は実は女性を扱う事にかけては詐欺師的な巧みさを持ち、高い階層の女性を次々と籠絡している男であった. 柏木の、障害を斜に構えつつも克服し、障害をかえって利用して確信犯的に他人の心を揺さぶることを重ねることでふてぶてしく生きる姿に、当初は全く理解し難いと思っていた養賢だが、精神的な距離を置きつつも友人を続けていた. 彼の養賢への批評はいつも心臓を抉り出す様に残酷で鋭く、養賢のこころの揺れや卑怯を蔑み、突き飛ばすものであった. そんな彼に養賢は女性を紹介されたり、笛を教えて貰うことで曲がりなりにも若い自分の人生の一ページを刻んでいた. もう一人の友人の鶴川は養賢に対し本心を開かないまま自殺して人生を閉じる. 鶴川は自殺の前に柏木のみに本心を打ち明けていた. 母は養賢が将来の金閣寺住職になることに強い期待を感じていたが、養賢にはそのような俗欲が無いと言うよりも端から理解できないがそして母の期待に応える気持ちも無く、大学を休んだり金閣寺を抜け出して叱責されていた. 母は必死に住職に謝ることで何とか養賢の将来をつなごうと努力するが、養賢は住職が愛人といるのを偶然見かけた後に住職にその事を揶揄することで、自ら決定的に将来の望みを断ち切った. 自己の将来を完全に断ち切り、世俗的な自分の存在理由を無にしてしまったその後、養賢は自己の美学を完墜すべく金閣寺の放火を決意する…
あなたたちは好きなようにこの小説を注解してみたいですね!